歴史が大きく変わる時、つまり国家が衰退し、社会が新しく生まれ変わる時に書かれる戯曲がある。ギリシア悲劇や近代戯曲など“古典=クラシック”作品である。
一方で、歴史が新たに作られる時、つまり政治が新しい制度やモラル、社会体制を作ろうとするときに書かれる戯曲がある。それはルールや規律のない“歪んだ=バロック”作品である。
「Public/Hazard」(公共と緊急事態);Public(公共)の領域は、Hazard(緊急事態)時に破壊される。今年の演劇祭で扱うのは、社会体制が新しいものに変わろうとする際に書かれた、無秩序な、ルールのない、カタストロフィックな戯曲である。
……果たして、私達にとって公共性とは何だろうか。この緊急事態に私たちはどのような公共を手にすることができるのだろうか。
このフェスティバルの参加条件は「古典の上演」です。既存のテキストを用いて、新しい解釈・演技・演出によって古典の魅力を引き出すことが目的です。芸術に必要な「独創性」や「オリジナリティ」、「個性」といったものは、果たして舞台芸術にとって何を意味するのでしょうか。果たして、テキストの「独創性」だけが舞台芸術の“新しさ”なのでしょうか。私たちは少し遡って、俳優と観客が演劇を形作るという課題に立ち返ってみたいと思います。誰もが知っている古典戯曲を取り扱うことで、舞台芸術にとって最も重要な要素――俳優と観客――が創造するフェスティバルを目指します。
【チケット料金】
東京公演[10月8-13日] 前売・当日共に2,500円
※U-25公演[10月6・7日]は1,500円
札幌公演[10月17・18日] 前売・当日共に2,000円
全公演共通チケット6,000円
【共通チケットについて】
共通チケット(6,000円)一枚で、全ての作品をご覧いただけます。
※二度目以降のご観劇の際には必ずチケットの半券をお持ちくださるようお願いいたします。
※取り扱いは実行委員会のみとなっております。
【チケット取り扱い(実行委員会)】
itabashi.buhne@gmail.comに「チケット予約」と件名を題し、
「ご予約者名」「電話番号」「観劇日時」をご記入の上、メールをご送信ください。
なお、共通チケットについては、メール内容にご購入の旨を記入ください。どちらも実行委員会から返信され次第予約完了となります。
●U-25企画(三団体同時上演):25歳以下の若手演出家が古典戯曲に挑みます!
10月6日 20時開演
10月7日 15時開演/20時開演
・キレイゴト。『祈り』(フェルナンド=アラバール)
・ひょっこり船『女中たち』(ジャン・ジュネ)
・劇団さぼてん『命を弄ぶ男ふたり』(岸田國士)
●Aプログラム
10月8日 20時開演
10月9日 15時開演/20時開演
・劇団MIRレパートリー(韓国)『アンティゴネ』(ソポクレス)
・フジタタイセイfrom劇団肋骨蜜柑同好会『散る日本』(坂口安吾)
●Bプログラム
10月10日 20時開演
10月11日 15時開演/20時開演
・DEAD THEATER TOKYO『ペンテジレーア=パラタクシス』(ハインリヒ・フォン・クライスト)
・ヘアピン倶楽部『ゆで卵の作り方』(ウジェーヌ・イヨネスコ)
●Cプログラム
10月12日 20時開演
10月13日 15時開演/20時開演
・EgHOST『gravity』(フェルナンド・アラバール『ファンドとリス』『祈り』より)
・7度『Guernica』(フェルナンド・アラバール)
<札幌会場>
●Dプログラム
10月17日 15時開演
・テアトロ・マアルイin風蝕異人街『ソポクレスのアンティーゴネ』(ベルトルト・ブレヒト)
・楽園王『授業』(ウジェーヌ・イヨネスコ)
●Eプログラム
10月17日 19時開演
・FAP’S企画『クロニック・モノロゲ』(岸田國士)
・雲の劇団雨蛙『班女』(三島由紀夫)
●Eプログラム
10月18日 14時開演
・FAP’S企画『クロニック・モノロゲ』(岸田國士)
・雲の劇団雨蛙『班女』(三島由紀夫)
●Dプログラム
10月18日 18時開演
・テアトロ・マアルイin風蝕異人街『ソポクレスのアンティーゴネ』(ベルトルト・ブレヒト)
・楽園王『授業』(ウジェーヌ・イヨネスコ)